東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
宮脇貴夫教授の研究室は、生体由来のエネルギー源を効率的に利用する新しいエネルギー変換技術の開発を柱としています。特に、生体内部の糖や酸素を用いたバイオ燃料電池や、生体適合性の高いマイクロデバイスの開発が進んでいます。また、ナノ構造炭素材料を活用した高感度な酵素電極や、プロトン伝導を模倣した生体高分子デバイスの開発も行っています。これらの研究は、医療用ウェアラブルデバイスや生体適合型センサーの実現に貢献しています。
Mondher Bouazizi教授の研究室では、SNSやマイクロブログにおける感情分析と意見抽出に注力しており、特に短い投稿文における皮肉(サーカズム)の検出や、多クラス感情分類の高度な技術開発を進めています。140文字という制限の中で表現される感情の微妙なニュアンスを正確に捉えるためのパターンベース手法や、非公式な言語表現への対応が主な研究テーマです。自動感情分析の精度向上に貢献する、実用的で実装に適したアプローチの開発が特徴です。
Kawazoe教授の研究室は、がん治療における薬物動態・薬物相互作用、特に抗がん薬と併用薬の相互作用、および治療に伴う血液学的変動の予測に関する研究を主軸としています。特に、免疫チェックポイント阻害薬投与後の免疫関連有害事象の予測因子や、抗真菌薬の変更が免疫抑制薬血中濃度に与える影響、さらには抗がん薬の有効性に影響を及える併用薬の影響を臨床的・統計的アプローチで解明しています。これらの研究は、個別化医療の実現に向けた治療の最適化と、副作用の予防に貢献しています。
Akiyoshi Hirayama教授の研究室では、がんや代謝疾患のメタボロミクス解析を目的として、高感度で高スループットな代謝物分析技術の開発と応用に取り組んでいます。特に、キャピラリー電気泳動と質量分析を組み合わせたCE-MS技術を応用し、臨床組織や血液サンプル中の Charged 代謝物を網羅的かつ定量的に解析しています。その成果として、がんのエネルギー代謝異常(ウォルバーグ効果)の解明や、臨床的バイオマーカーの同定が進められています。
Kishita教授の研究室は、持続可能な未来の実現をめざし、特に産業分野における環境負荷低減に資するシナリオ設計・エコデザイン手法の開発を柱としています。電気自動車のリサイクルやICT分野の脱炭素化といった実社会の課題に応じて、将来の不確実性を考慮した意思決定支援手法を構築しています。特に、グラフ理論を応用したシナリオの可視化や、ライフサイクルオプションの環境影響を定量的に評価するフレームワークの構築が特徴です。
藤原徹教授の研究室は、植物の栄養バランスと環境ストレスに対する適応メカニズムに焦点を当てた研究を展開しています。特にボロンやヒ素といった栄養元素の吸収・輸送・耐性機構、ならびに細胞間物質移動の分子機構を解明しています。これらの研究は、土壌汚染や栄養欠乏に起因する農業生産の低下を解消するためのバイオテクノロジー的応用を視野に入れています。
東城教授の研究室は、ガウーシェル病をはじめとするリソソーム酵素症の遺伝子変異解明を柱としており、特にグルコセラブラコアーゼ遺伝子の変異と疾患型との関連を分子遺伝学的手法で解明しています。特に、タイプ1、2、3型ガウーシェル病における特異的ヌクレオチド変異の同定と、その機能的影響の評価を進めています。また、遺伝子診断への応用を視野に入れたRFLP解析やアレル特異的プローブ技術の開発も行っています。
楊理教授の研究室では、微小スケールの流体挙動と多孔質媒体内の非線形流れを実験的・数値的アプローチで解明しており、低 permeability 地盤やナノスケールの流体挙動の理解を深めています。特に、マイクロチューブを用いた流動特性の測定や、μCTを用いた非球形粒子の高精度再構築、DEMシミュレーションを組み合わせた土壌の力学的挙動の解明が特徴です。また、電気化学的還元反応を応用した環境浄化技術の開発にも取り組んでいます。
Urayama教授の研究室は、液晶エラストマー(LCE)やゲルをはじめとするソフトマテリアルの分子構造と macroscale 応答の関係を、模型系を用いた精確な制御と測定によって解明する研究を展開しています。特に、液晶の配向秩序とポリマーネットワークの弾性の強い結合が生み出す特異な刺激応答性(例えば、電場誘起回転や形状変化)のメカニズムを、理論と実験の両面から解明しています。また、温度や周波数に依存しない高分子ダンピング材料の開発や、エラストマーのネットワーク構造と機械的性質の関係についても、分子レベルの理解を目指した研究が進められています。
Goto教授の研究室は、メタボリックシンドロームや糖尿病の発症メカニズムを解明し、その予防・治療法の開発を目的としています。特に、ペルオキシソーム増殖因子受容体α(PPARα)の活性化が脂肪代謝やインスリン感受性に与える影響を、細胞および動物モデルを用いて解析しています。また、ハーブに含まれるバイオアクティブなテルペノイドの血糖・脂質異常改善効果についても、その作用機序を分子レベルで解明しています。
Ryoichiro Kageyama教授の研究室では、哺乳類の発生において神経幹細胞の維持や体節形成のリズムを制御するHes遺伝子の役割を、分子レベルから動的イメージングまで多角的に解明しています。特に、Notchシグナル経路と関連した遺伝子ネットワークが細胞の運命決定や時計的リズムをどのように制御するかを、リアルタイム生体イメージング技術を用いて解明しています。神経発生における幹細胞の自己複元と分化のバランス、体節形成のタイミング制御の分子機構が主な研究テーマです。
福井正行教授の研究室は、光子結晶やマイクロレーザーを用いた光制御技術に焦点を当てており、特に2次元光子結晶を用いた自発的放射の抑制とエネルギー再分配の実現を目指しています。マイクロディスクレーザーや光子結晶構造を応用した高Qファクター・低閾値レーザーの開発を通じて、次世代の光デバイス、特に通信・センシング分野に応用可能な高効率・小型化技術の確立を目指しています。また、海洋環境における高精度な海底プレート移動測定技術の開発も併行して行っています。
福島清治教授の研究室は、非結核性アリューミン菌(NTM)肺疾患をはじめとする呼吸器感染症の病態解明と治療戦略の確立を主眼としています。特に、MAC肺疾患における標準的・代替的投薬療法の長期的成績や、喀痰培養陽転、気腫性肺胞症(CPA)の発症リスク、手術的アプローチの有効性について、臨床的・分子的アプローチを統合した研究を推進しています。近年では、急速な遺伝子解析技術(MinIONを用いたMGITシーケンシング)を活用し、病原体のサブタイプ同定と耐性状態の迅速把握を目指した革新的な診断プロトコルの構築にも取り組んでいます。
小島章二教授の研究室は、核磁気共鳴(NMR)を活用した構造生物学的手法を基盤とし、金属イオンを介した核酸・タンパク質の特異的相互作用の解明を主な研究テーマとしています。特に銀(I)や水銀(II)がDNAやタンパク質に特異的に結合する構造的・動的メカニズムをNMRを用いて解明しており、これにより金属イオン誘導型の核酸構造や、植物の自己不相容性、免疫応答におけるタンパク質相互作用の分子機構を解明しています。
Hiroaki Tatsumi教授の研究室では、電子部品の高信頼性接合技術の開発を柱として、特に銅-銅の固体状態接合やレーザー溶接技術の高効率化に注力しています。特に、分子動力学シミュレーションを活用し、界面の密度化や原子拡散挙動、空孔の閉じる挙動を解明することで、低温・低圧での高信頼性接合プロセスの最適化を目指しています。また、レーザー溶接における波長効果(ブルー・レーザー)や、多孔質銅を用いた高熱伝導性接合技術の開発も進めています。
Takaya Yamamoto教授の研究室は、がん治療における画像誘導放射線治療(SBRT)の最適化と、その長期的効果・合併症の解明を柱としています。特に肺・肝臓・腎臓における悪性腫瘍の局所制御や予後予測因子の同定、ならびに自己免疫疾患に伴う脂肪組織障害の病理像解明にも注力しています。非肥満NASHモデルにおけるGLP-1の肝障害抑制作用や、腫瘍の位置・サイズ、腫瘍付着状態、腎臓の放射線感受性といったバイオマーカーの特定が進んでいます。
Hiroshi Hoshijima教授の研究室は、主に臨床疫学的・統計的手法を用いたメタアナリシスを通じて、医療現場における治療法の有効性や予後要因の解明を進めています。特に気道確保、術後予後、感染予防、およびコロナ後症候群(PASC)に関するエビデンスの統合的評価に注力しています。臨床現場の意思決定支援を目的とした、質の高いシステマティックレビューとメタアナリシスの構築が特徴です。
石田慎太郎教授の研究室は、主にリン、アンチモン、ビスマス、ケイ素などのp区元素を用いた新しい不対電子を有するラジカル種や、その反応性・安定性を解明することを柱としています。特に、酸素や窒素に依存しない持久的ラジカルの合成や、ケイ素を含む新しいπ結合性結合の発見が顕著です。また、反応性の高いシラニルイデン種を用いた新しい炭素・ケイ素結合形成反応の開発も進んでいます。
Akira Yoko教授の研究室では、超臨界水を用いたナノ材料の合成とその応用を主軸に、酸化物半ペロブスカイトやジルコニア系酸化物のナノ粒子の成核・成長機構、表面修飾、酸素貯蔵特性の向上を追求しています。特に、反応メカニズムの解明や、反応条件・界面制御による粒子の形状・構造制御に注力しており、次世代の触媒・エネルギー材料開発に貢献することを目的としています。
岡崎竜真教授の研究室では、高齢者に多い吸引性肺炎の病態解明と新たな治療戦略の確立を目的としており、筋肉委縮(特に嚥下筋・横隔膜筋)が吸引性肺炎の進行に与える影響を、臨床的・実験的アプローチで解明しています。また、サイトコイニン系成長因子(G-CSF、Epo、M-CSF)が腫瘍angiogenesisに及ぼす影響についても、がん治療と呼吸器疾患の交差領域を研究しています。慢性炎症に伴う血管新生(リンパ管新生・新生血管形成)のメカニズム解明も重要な研究テーマです。