東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
東田厚史教授の研究室では、神経変性疾患、特にパーキンソン病における嗅覚障害の神経画像学的・代謝的基盤を解明することを主眼としています。特に、18F-フロルデオキシグルコースを用いた脳代謝イメージングと嗅覚機能評価の統合的解析により、嗅覚障害と脳の代謝異常との関連を解明しています。また、遺伝性疾患の遺伝子解析にも取り組み、チロシナーゼ欠損型眼皮膚白皮症の原因遺伝子を同定する研究も実施しています。
Keiichi Katoh教授の研究室では、希土類元素を含む分子磁石(SMM)の設計と磁気的性質の解明を主軸としています。特に、ペイントシアニン配位子を用いた二重・三重デッカー型分子磁石の結晶構造と磁気的相互作用の関係をX線回折や磁化測定を用いて詳細に解析しています。分子スケールでの磁気的非平衡状態や量子トンネル効果の制御にも注力しており、次世代の非揮発性メモリや分子スピントロニクスの基盤技術開発を目指しています。
本研究室では、脳内での脂肪酸の取り扱いを担うFABP(脂肪酸結合タンパク質)の機能解明を柱とし、神経発達・脳機能・神経疾患・がんのメタボリズムにまで広がる多角的アプローチを展開しています。特にFABP7やB-FABPを標的とした神経細胞の形態・機能制御、がん幹細胞における脂質代謝の役割を分子・細胞レベルで解明しています。脳の発達・機能維持・疾患発症のメカニズム解明に貢献することを目的としています。
Sato教授の研究室は、慢性腎疾患に伴う筋萎縮(尿毒性筋アトロフィー)の病態メカニズムを解明することを主眼としています。特に、尿毒性物質であるインドキシル硫酸(IS)が筋肉の代謝再編を引き起こし、転写因子Nrf2を介して糖解性経路や抗酸化応答を活性化することで筋肉損傷を促進することを発見しています。また、質量分析法を用いた代謝プロファイル解析や、組織特異的毒素蓄積の解明にも力を入れており、腎不全に伴う多臓器障害のメタボリックな基盤を解明しています。
Muro教授の研究室は、自己免疫疾患に関連する特異的自己抗体の同定とその臨床的意義解明を柱としています。特に、CENP-Bやanti-MDA-5、anti-DFS70、anti-SAEといった自己抗体の特異的反応機構や、疾患活動との関連性を分子生物学的手法を用いて解明しています。また、自己抗体が健常者に認められる場合の長期的健康影響の評価や、地域差に起因する抗体産生の差異についても国際的視野で研究を展開しています。
Chao Li教授の研究室は、主に環境・健康・社会行動の交差分野に注力しており、特に都市環境の土地被覆が人間の wellbeing に与える影響を空間的・統計的アプローチで解明しています。また、子供のスクリーンタイムが発達に与える影響や、大気中の酸素濃度変動と早期動物の進化の関係についても、大規模データと定量的分析を用いた研究を展開しています。近年では、大気汚染(PM2.5)と交通インフラの関係や、収入の非線形的影響が精神的健康に与える影響についても、因果推論的手法を駆使した分析が特徴です。
アムマール・アフカラッド教授の研究室は、トウモロコシや大麦を対象とした環境ストレス(塩害、低温、乾ばつ)に強い品種の遺伝的基盤を解明することを主眼としています。特に、形質関連解析やQTL解析を用いて、生育初期の活力や光合成能の変動といった重要形質の遺伝的要因を解明しています。また、分子マーカーを活用した遺伝資源の多様性評価や、多環境下での収量安定性の評価手法の開発も進めています。
山本周平教授の研究室は、主に古生物学的・系統的視点から、コチニド・カミキリムシ科など、特にロウハネムシ科(Staphylinidae)の多様な進化と生態的適応を解明しています。特に、ミネラルに閉じ込められた化石から、社会的寄生や共生関係の進化、形態的特化の歴史を解明する点に特色があります。近年では、ミッド・クレタ紀のミンナミアミラムシ類やアトラクトセリヌス科の化石を発見し、新生代の多様化の過程を解明しています。
伊久原優一教授の研究室は、リチウムイオン電池の高容量・高安定化を実現するための酸化物正極材料の原子レベルでの構造・挙動解明を柱としています。特に、リチウムリッチ層状酸化物やスピネル型材料におけるリチウム・酸素の局所構造、界面挙動、および不純物欠陥の影響を、電子顕微鏡を用いた高分解能観察によって解明しています。材料の電気化学的反応機構の理解を深め、次世代電池材料の設計に貢献することを目的としています。
Hirokazu Tsukaya教授の研究室では、被子植物の葉形や花部形の多様性を規定する発生機構を、エアロビアス・タリアナをモデルとして分子遺伝学的・細胞生物学的手法を用いて解明しています。特に、葉の形態形成における極性的な細胞増殖と細胞拡大の制御機構、ならびに新しい小ペプチドが果たす役割に注目しています。また、リボソームタンパク質の欠損が植物発生に与える影響についても、発生異常の原因を解明する研究を進めています。
岡田国宏教授の研究室は、細胞分裂における微小小管の形成機構や染色体分配の分子機構を、海綿の卵やショウジョウブドウ、ゼラチンなど多様な実験系を用いて解明しています。特に、細胞周期に伴う微小小管組織化の制御や、ミトーシス関連タンパク質の生化学的特徴、ならびに遺伝子再結合のメカニズムにも関心を有しています。これらの研究を通じて、細胞骨格のダイナミクスと遺伝子恒常性の維持の分子基盤を解明することを目指しています。
Takaya Kubo教授の研究室では、酸化亜鉛ナノワイヤーとペロブスカイトや量子ドットを用いた新規な太陽電池構造の開発を進めています。特に、溶液プロセシングによる低コストで大面積な太陽電池の実現を目指し、ZnOナノワイヤーとペロブスカイト半導体ナノクリスタルのインターデジテート構造を用いた高効率・高安定性な太陽電池の創出を主な研究方向としています。また、リードフリーで環境に優しい材料(AgBiS₂など)の応用にも注力しており、持続可能な太陽電池技術の実現に貢献しています。
アラン・ケイワライ・レフォル教授の研究室は、主に消化器・一般外科学分野において、特に腹腔鏡下手術の技術的・臨床的応用に注力しています。免疫 thrombocytopenic purpura や T1 期大腸がんの病態評価、ならびに腫瘍のリンパ路侵襲や血管透過性のメカニズム解明にも取り組んでいます。特に画像診断や組織病理学的マーカーを用いたがんの進行予測や、ハイパーファイバー治療の効果メカニズムの解明が近年の研究の柱です。
Arai教授の研究室は、造血幹細胞移植や免疫調節に関連する疾患の病態解明と新規治療戦略の開発を柱としています。特に、心臓神経調節の動態、移植後合併症(如:TA-TMA、aGVHD)の免疫・血管障害メカニズム、ならびにc-kitを標的にした新しい骨髄前処置法の開発に注力しています。これらの研究は、臨床応用に直結する革新的な治療戦略の構築を目指しています。
石貫慎平教授の研究室は、がんや神経変性疾患の早期診断・個別化治療を実現するための放射線診断・治療統合型医療(セラノスティクス)技術の開発を主眼としています。特に、腫瘍内低酸素状態を示すがん細胞を標的にしたCA-IXやPSMA、アミロイド病変を標的にしたアミロイド結合プローブの開発が進んでいます。放射性同位体標識化合物の設計・合成から、動物イメージング、腫瘍・臓器への蓄積機構の解明までを包括的に行っています。
ミヨシ教授の研究室は、がんの発症機構とがん細胞の多能性特性に着目し、特に消化器がんにおける遺伝子再プログラミングやエピジェネティクスのダイナミクスを解明することを主眼としています。iPS細胞関連因子の導入ががん細胞に未分化状態を誘導するメカニズムや、DNAメチル化解体の動態、がんの予後予測マーカー(TRIB3、SCRN1、ANXA9など)の同定を進めています。がんの治療戦略の高度化に貢献する、がんの幹細胞的特性とエピジェネティクスの交差点を研究しています。
Sotome教授の研究室は、光応答性分子の超短時間スケールでの励起状態ダイナミクスを、フェムト秒時間分解吸光度スペクトロスコピーを核に解明することを目的としています。特に、スイッチング性を持つ光クロム分子(デリバティブ)の反応機構や、三重状態を有する安定なキラルな炭素骨格の合成・特性評価が中心です。また、分子の対称性破れや分子内相互作用の制御が、励起状態遷移や発光特性に与える影響を精密に解明しています。
Nobuaki Kambe教授の研究室は、有機合成化学分野において、特に炭素-ハロゲン結合の新規反応性を利用したC–CおよびC–X結合形成反応の開発を主眼としています。特にアルキルハライドを基質とするクロスカップリング反応や、C–F結合の効果的な機能化、金属触媒を用いたC–H官能化反応の開発が顕著です。また、反応の選択性や反応性を制御するための新しいリガンドや触媒設計にも注力しており、合成化学の基盤技術の発展に貢献しています。
鄭張教授の研究室では、半導体デバイスの信頼性向上を目的とした微細加工技術と材料工学の分野に注力しています。特に、エレクトロプレス法による銅めっきの微細構造制御や、高密度パッケージングにおける銅ピラー接合技術の開発が中心です。また、非破壊診断技術を用いたリアルタイム故障モニタリング手法の確立も進めています。
アベ教授の研究室は、微生物の代謝機構と細胞壁の構造・機能に注目し、特にラクトバチルス属のアミノ酸代謝とプロトンモチーフ力の関連、ならびにフィラメント状菌における細胞壁の生合成とシグナル伝達機構を解明しています。特に、GABA産生やα-1,3-グルカンの機能、ATP合成と膜タンパク質の関与といった分野で独自の研究成果を挙げており、工業的・医療的応用への応用も視野に入れた研究が進められています。