東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Ohtani教授の研究室は、植物の細胞壁形成、特に二次細胞壁の発現機構とその転写制御を主な研究テーマとしています。NAC転写因子やSnRK2キナーゼをはじめとする遺伝子の機能解明を通じて、木質部の形成や環境ストレスへの適応メカニズムを解き明かしています。また、タンパク質のS-ニトロソ化といった翻訳後修飾の役割についても、細胞分化の制御において重要な役割を果たすことを明らかにしています。
王子昂教授の研究室は、建物の熱環境とエネルギー効率の最適化を主眼として、リアルタイムでの熱快適性評価とその変化傾向の予測に注力しています。特に、住環境におけるヒートショックやエネルギー消費の削減を目的に、HVAC制御と連携した動的熱快適性モデルの構築を進めています。また、電力市場における需要予測や、交通分野における排出ガスの正確な推定についても、データ駆動型の予測モデル開発を展開しています。
Sylvain Chambon教授の研究室は、有機太陽電池の効率化と長寿命化を目的とした高機能材料の開発を主眼としています。特に、MDMO-PPVをはじめとするポリフェニレンビニレン系半導体の光酸化劣化機構を解明し、環境に配慮した溶媒を用いたナノ粒子形成技術の開発も進めています。また、界面における元素拡散や励起子の移動挙動の解明を通じて、安定で高効率なペロキシド型有機太陽電池の構造設計に貢献しています。
Taku Goto教授の研究室では、ナノ材料の表面機能化と複合材料の開発を軸に、熱伝導性を有する柔軟な絶縁材料の創出を進めています。特に、スライドリング構造を有するエラストマーとプラズマ処理による表面修飾を施した窒化ホウ素粒子を組み合わせた新規複合材料の開発が特徴です。また、レーザーアブレーションを用いた半導体ナノ粒子の合成制御や、場の理論に基づく素粒子モデルの構築についても基礎的研究が行われています。
Uda教授の研究室は、固体酸化物燃料電池や希土類元素の効率的リサイクルを柱とするエネルギー材料の開発を進めています。特に、無水性プロトン伝導体を用いた固体酸化物燃料電池(SCFC)の高効率化や、ネオジム磁石スラッジからの希土類元素回収技術の確立が主な研究テーマです。また、燃料電池の長寿命化に不可欠な電解質の熱的・化学的安定性の解明にも取り組んでいます。
Noguchi教授の研究室は、持続可能なバイオマス資源の有効利用を柱とし、コーヒー栽培の環境・経済的持続可能性評価や、微細藻類を用いたバイオオイル生産のプロセス最適化を進めています。特に、廃水・排ガスを栄養源とする藻類培養技術や、バイオマス由来のエネルギー・資源回収プロセスの実用化に注力しています。また、廃棄物の有効利用と環境負荷低減を両立する革新的なプロセス開発が特徴です。
Ryo Yamada教授の研究室は、ゲノム情報とトランスクリプトームデータを統合的に解析することで、遺伝的変異が遺伝子発現に与える影響を解明するゲノム統計学を柱としています。特に日本人集団を対象としたeQTL解析を通じて、疾患感受性に関連する遺伝子調節領域の機能的メカニズムを解明しています。また、自己免疫疾患の発症に関与するたんぱく質のシスチル化という翻訳後修飾のメカニズムについても、遺伝子多型と酵素活性の関連を解明する研究を展開しています。
柴田圭次教授の研究室は、固体無機材料の原子・分子レベルの構造とその機能を、核磁気共鳴(NMR)をはじめとするスペクトロスコピック手法と分子動力学シミュレーションを融合して解明する。特に、マグネシウムやリチウムなどの金属陽イオンの配位環境や、酸化物系固体の構造・相転移挙動に注目しており、エネルギー材料や鉱物・溶融スラグの構造理解に貢献している。高分解能NMR技術を用いた局所構造解析は、物質の物性と構造の関係を解明する上で革新的なアプローチを提供している。
福井哲生教授の研究室は、チンパンジーとボノボの行動・生態的差異に着目し、社会構造、繁殖行動、道具使用行動、および生息環境への適応に関する比較研究を展開しています。特に、Wambaにおけるボノボの群れを長年にわたり追跡・分析することで、雌の社会的結びつきや夜間の巣作り行動、森林内での生息地利用の特徴を解明しています。また、遺伝的多様性や環境要因が行動に与える影響についても、分子生物学的手法を用いて統合的・包括的なアプローチをとっています。
Gregory J. P. Perry教授の研究室は、持続可能な合成化学に焦点を当てており、安価で豊富な原料から医薬品や農業用有機化合物を効率的に合成する新規反応の開発を主眼としています。特に銅触媒を用いた1,3-ジエンの機能化や、ベンゾ酸誘導体を用いたデカルボキシラティブ酸化的クロスカップリング反応の開発が顕著です。また、硫黄(IV)化合物を用いた金属フリーなビアリール合成や、スルホンアミドの新規機能化戦略の確立にも貢献しています。CO₂を用いた炭酸化反応においても、塩を用いた二重機能性反応剤の開発で革新的なアプローチを展開しています。
Yihong Zhang教授の研究室は、医療・生物学的応用を志向した生体分子の制御メカニズム解明と、画像・センサー技術を活用した知能型環境認識システムの開発を柱としています。特に、マクロファージのサイトコイントン応答や結核菌由来分子の炎症誘導機構を分子レベルで解明しており、同時にUAVや画像認識技術を応用した都市部の多様性に基づくルート提案や、悪天候下における赤外線オブジェクト検出のための軽量AIモデル開発も進めています。これらの研究は、医療・交通・環境のスマート化に貢献する、マルチモーダルで実用指向の研究が特徴です。
Onoda教授の研究室は、タンパク質をナノコンパートメントとして用いた分子工学的アプローチにより、金属ポリマー錯体や有機触媒をタンパク質内に高精度に担体化する研究を展開しています。特に、β-バーレルタンパク質の剛性構造を活かした触媒系の設計により、光反応や水素発生、ジールス=アーデル反応などの効率的かつ選択的触媒反応を実現しています。また、タンパク質の構造的動的挙動を高分解能AFMで可視化する手法の開発も進めており、触媒機構の解明に貢献しています。
Riccardo Fincato教授の研究室では、金属材料の疲労・破壊挙動を高精度に予測するための非線形材料モデルの構築を主眼としています。特に、弾塑性と損傷の連成を考慮した新しい塑性理論(Fatigue SSモデル)を用いた数値解析手法の開発が進められており、低サイクル疲労や複雑な応力状態下における材料劣化の予測精度を向上させることを目的としています。また、実験的データと数値シミュレーションを融合した材料定数の同定手法も展開されています。
石永章教授の研究室は、特に寄生虫や無脊椎動物の innate 免疫機構、とりわけ血球や凝固制御分子の機能解明に注力しています。特にマラリアプラズモディウムの肝段階発育における転写因子の役割や、イヌバエから抽出された抗凝固タンパク質の同定を通じて、病原体と宿主の相互作用の分子メカニズムを解明しています。また、マラリア寄生虫の人工染色体の構築にも成功し、寄生虫の遺伝子工学的解析の基盤を確立しています。
Hiroyuki Yoshida教授の研究室は、ナノ粒子と液晶の相互作用を核に、スマートマテリアルの開発を進めています。特に、ナノ粒子をドーピングすることで液晶の相安定性を向上させたり、トポロジカルな欠陥を制御してナノスケールの構造を設計する研究が特徴です。これにより、高速応答性を持つ光デバイスや効率的な吸着材料の創出を目指しています。
Kondo教授の研究室は、有機合成化学を基盤とし、特にキラルな金属錯体を用いた高エナンチオ選択的反応の開発に注力しています。特に、α-アミノニトリルやアリールスルホニトリルを含む新規有機エナンチオマー合成法の確立が主な研究テーマです。また、光応答性のキラル触媒を用いたスイッチング制御反応や、臨床的意義のある白血病関連遺伝子変異の解析にも関与しており、医薬品創出に繋がる基盤技術の構築を目指しています。
当研究室では、神経変性疾患や血管新生におけるホルモン・シグナル伝達の役割に注目し、特にアプラン/APJ系が脳や網膜における酸素ホメオスタシスと神経保護に果たす重要な機能を解明しています。特に、ALSモデルマウスを用いた神経保護機構の解明や、ストレス応答における側頭連合核(Claustro)の中枢的役割の解明が進んでいます。また、植物のRNAインターフェアリングのシグナル伝達機構についても、グラフト実験を用いて分子メカニズムを解明しています。
Nobuhiko Nishiyama教授の研究室は、半導体レーザー素子と光集積回路の開発を柱としています。特に、インジウムホスファイト(InP)基板上に高効率で安定した垂直型表面発光レーザー(VCSEL)を実現する技術開発が特徴です。近年は、薄いInP膜を用いたモノリシック光集積技術や、SiとInPを室温で接合する異種ウェハーバインディング技術の研究も進めており、高速・低消費電力な次世代光通信・光コンピューティングに貢献する基盤技術の確立を目指しています。
本研究室は、高次元で過剰な自由度を有する3次元構造物の地震応答に対するエネルギー吸収装置の最適配置と設計手法の確立を主眼としています。特に、非比例ダンピングを考慮した一般化応答スペクトル法と計算最適化を融合した効率的設計手法の開発が特色です。既存構造の補強や新築の屈曲制御ブレースフレーム、および超高層ビルに適した「ダンプドブレースドチューブシステム」の提唱も行われており、実用的で実践的な耐震設計ソリューションの提供を目指しています。
Yoshiaki Shoji教授の研究室は、有機ボロン化合物の新規性質と反応性に着目し、特にアルキル・アルキンのC–C結合形成反応や、ボロン含有分子の特異な電子状態・幾何的構造の解明を主な研究テーマとしています。特に、非対称なボロン化合物が示す長寿命リンパルセンスや、B–B結合を形成する二価ジボラン種の合成とその電子構造の解明は、新しい有機金属化学の展開をもたらしています。また、分子の自己集合による大面積・高秩序な有機薄膜の形成など、機能性分子材料の設計にも貢献しています。