東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Uozumi教授の研究室では、植物のイオンアンモニウム・ナトリウム・カリウムの吸収と輸送機構に注目し、膜タンパク質の膜標的化や翻訳後修飾がイオンホメオスタシスに果たす役割を分子・細胞生物学的手法を用いて解明しています。特にHKT1型ナトリウムトランスポーターの細胞内局在とイオン選択性、ならびにカルシウムシグナル伝達に関与するキナーゼのジフルオライド化修飾の機能的意義を解明しています。
白谷正春教授の研究室では、非熱的プラズマ(NTP)とプラズマ処理水(PTW)の農業応用に注目し、種子の発芽促進や生育向上のメカニズムを、植物ホルモンや抗酸化物質の変化といった生化学的側面から解明しています。また、半導体プロセスに応用されるスパarkプラズマ中でのナノ粒子の生成・成長挙動や、粒子サイズ制御・輸送制御を実現する「プラズマ内ナノファクトリー」の構築にも取り組んでいます。これらの研究は、農業分野における新技術の開発と、ナノ材料の精密製造技術の両面で応用が期待されています。
田中恵二教授の研究室では、 chalcogenideガラスの構造・電子状態の組成依存性に着目し、平均結合数2.67における構造的相転移とその物性への影響を、トポロジー的・パーコレーション的視点から解明しています。光誘起流動性や光誘起膨張、可逆的光吸収変化(photodarkening)といった光物性のメカニズムを、X線回折や光学的測定を用いて詳細に解明しており、特に光による構造制御と物性制御の可能性に注目しています。微細加工応用や光エレクトロニクスへの展開も視野に入れた、物性と構造の相関を解明する研究が中心です。
Sugahara教授の研究室では、酸化タングステンや酸化チタンをはじめとする金属酸化物ナノ材料の創製とその機能制御に注力しています。特に、結晶構造の相似性を利用したトポケミカル変換法により、高比表面積を有する2次元ナノプレート型酸化物を精密に合成しています。また、ケイ酸塩層間へのモノマーのイオン交換とポリマー化を応用し、層状ケイ酸塩とポリマーのハイブリッド材料の創出にも成功しています。これらの研究は、光触媒やエネルギー関連材料の高性能化に貢献する基盤技術の確立を目的としています。
Ho Namkoong教授の研究室は、呼吸器疾患、特に非結核性アリューミン菌症(PNTMD)やCOVID-19の疫学的・遺伝的要因の解明を柱としています。特に日本国内におけるPNTMDの発症率の上昇や、SARS-CoV-2感染における重症化の遺伝的素因の同定に注力しており、アジア系集団に特有の遺伝的要因の解明も進めています。また、マクロライド系抗生物質の免疫調節作用や、造血幹細胞移植後の肺障害のメカニズムについても、臨床的・実験的アプローチを併用して研究を展開しています。
山下靖弘教授の研究室では、希土類金属を用いた新しい有機触媒反応の開発に注力しています。特にジルコニウムを基軸としたキラル触媒を用いたエナンチオ選択的アルドール反応や[3+2]カップリング反応が中心で、高効率かつ高エナンチオ選択性を実現する反応系の構築が目指されています。水やアルコールを含む温和な反応条件での反応も開発されており、天然物や医薬品の合成に応用可能な手法の確立が進んでいます。
Rong Xiang教授の研究室は、リチウム・イオン電池に次ぐ次世代電池として注目されるリチウム・ショウ酸(Li–S)電池の高効率化に向け、機能性ポリマーべarerの開発を主軸としています。特に、ショートカircuit効果の抑制やイオン・電子移動の促進を実現する多機能バインダーの設計に注力しており、電極の構造的安定性と電気化学的性能の両立を追求しています。また、炭素ナノチューブの成長機構解明や、特定のヘリシティを制御するためのWベース触媒の原子レベルの構造解明にも取り組んでおり、ナノ材料の精密制御に貢献しています。
田口正史教授の研究室は、加齢や疾患に伴う筋機能低下や関節ヘルスケアの向上を目的とした運動療法・トレーニングの科学的根拠の解明を柱としています。特に膝関節症の進行予防や、人工関節置換術後の機能回復に寄与する身体活動の最適化を、画像診断や生体インピーダンスを用いた非侵襲的評価と組み合わせて研究しています。また、がん細胞の遺伝子発現制御に応用可能な合成医薬品の開発や、海洋由来の新規化合物の生物学的活性の解明も併行して行っています。
福田隆史教授の研究室は、細胞の分化・移動制御に関与する転写因子Runx2とPI3K-Aktシグナル経路の関連を解明するとともに、ウイルス感染に対する細胞の応答機構、特にRIG-I様リセプターを介したインターフェロン応答の分子機構を解析しています。特に、抗ウイルスストレス顆粒(avSG)の形成や、型IIIインターフェロン(IFN-λ)の発現制御機構といった、感染免疫の新規シグナル伝達経路の解明を進めています。
西内知彦教授の研究室では、炭素ナノチューブの底辺からの構築を狙った新規有機分子の設計と合成を柱としており、特にサイクロパラフェニレンやヘキサフェニルベンゼン誘導体を用いた高分子的延伸と脱水素的環化反応により、寸法が定義されたカーボンナノチューブの模型を創出する研究が進められています。また、分子の歪みやスピン状態制御、結晶状態での発光特性の制御といった、分子の立体的・電子的性質の精密制御にも注力しています。これらの研究は、次世代ナノ材料の創出と、その機能制御の基盤を提供することを目的としています。
Kimiaki Washino教授の研究室では、粉体・粒子系の数値シミュレーションを核として、離散要素法(DEM)やCFD-DEM連成法を用いた多相流動・粉体プロセスの解析を進めています。特に、微粒子・凝集性粉体の密着状態や液滴の分布挙動、非局所効果や相似条件に基づくスケーリング手法の開発が主な研究テーマです。実規模のプロセスシミュレーションを可能にする高精度で計算コストに配慮したモデル開発が目指されています。
Masashi Aoki教授の研究室は、主に筋骨格系疾患、特に回旋靭帯損傷や筋萎縮性側索硬化症(ALS)を対象とした臨床的・分子生物学的研究を推進しています。肩関節の縫合修復術や筋肉移動術の臨床的成績評価に加え、神経変性疾患の遺伝的・分子メカニズム解明にも注力しています。特にSOD1変異由来の神経毒性と内小胞体系の機能障害の関連性についての研究は、神経疾患の病態解明に貢献しています。
Toshihiro Omori教授の研究室では、形状記憶合金の微細構造制御と相転移メカニズムの解明を柱として、超弾性と形状記憶効果を有する鉄系合金の開発を進めています。特に、温度依存性を抑えた超弾性特性を実現する合金設計や、相変態に伴う磁気的性質の変化を利用した新機能材料の創出が目立ちます。また、大口径単結晶や大粒状組織の形成技術の開発を通じて、実用的応用に向けた材料工学的基盤を構築しています。
周西林教授の研究室は、都市環境と公衆衛生の交差点に焦点を当て、都市の洪水管理や熱ストレス、高血圧の都市的要因を統合的に分析しています。特に中国のスponge city(吸水都市)政策の実効性や、都市ヒートアイランド効果が人々の健康に与える影響を、気候変動に配慮した都市計画の視点から研究しています。また、都市空間における快適性と健康の関連性を、実測データとアンケート調査を組み合わせた多角的アプローチで解明しています。
Toyofumi F. Chen‐Yoshikawa教授の研究室は、肺移植や胸腹部外科学における画像診断・手術支援技術の高度化を柱としています。3D-CTを活用した術前シミュレーションや、蛍光画像をリアルタイムで臓器表面に投影する新規プロジェクションマッピング技術の開発により、肺がんや移植後の肺障害の精密な診断と安全な手術を実現しています。特に、インジゴカイニン緑色(ICG)を用いた画像ガイドド手術や、動的な再建手術プロセスマップの開発は、手術の正確性と安全性を飛躍的に向上させています。
周教授の研究室は、歯周病とアルツハイマー病の関連性に着目し、口腔内感染がもたらす全身的炎症が脳に及ぼす影響を解明しています。特に、ペルオキシド型リポポリサッカライド(PgLPS)による慢性炎症が神経炎症や認知機能障害を引き起こすメカニズムを、マウスモデルと細胞系を用いて解析しています。また、レプトメンジーゼラル細胞が末梢からの炎症シグナルを脳に伝える役割を解明し、関連するシグナル分子(TLR2/4、TNF-α、RAGEなど)の機能を解明しています。
Pang-jo Chun教授の研究室では、コンクリート構造物の劣化診断と災害損傷評価を主軸とした、非破壊診断技術と人工知能を融合した先進的で実践的な研究が進められています。特に、赤外線熱画像や点群データ、深層学習を用いた画像セグメンテーション技術を活用し、遠隔でのコンクリート構造物の損傷検出やスライス崩壊の自動識別を実現しています。また、劣化の進行度評価にはランダムフォレストを応用し、非破壊試験から得られる物理的特性を活用した機械学習手法の構築も進めています。
Naotomo Kambe教授の研究室は、主に自己免疫疾患および炎症性疾患の病態解明を目的としており、特にSjögren症候群やサルコイドーシス、ブルー症候群などの自己炎症性疾患におけるTヘルパー細胞のバランス崩れや好酸球・好酸球関連の炎症反応に注目した研究を展開しています。また、ヒトマストサイトの増殖能や造血幹細胞由来のマストサイト発生のメカニズムについても、マウスモデルやin vitro培養系を用いて詳細に解析しています。これらの研究を通じて、疾患の診断・治療の新たな指針の確立を目指しています。
Keiko U. Torii教授の研究室は、被子植物の発生生物学に焦点を当て、特に茎頂分生組織由来の器官形成や気孔のパターン形成を制御する受容体キナーゼの機能を解明しています。特に、ER(ERECTA)ファミリーのリピート型受容体キナーゼが、器官形態形成や気孔の配置制御に果たす役割を分子遺伝学的・細胞生物学的手法で解明しています。また、気孔形成の制御に関与する転写因子や細胞間シグナル伝達のメカニズムについても、画像解析と数学的シミュレーションを組み合わせた包括的研究を推進しています。
Hirai教授の研究室は、植物の代謝ネットワークを統合的・包括的に解明することを目的としています。特に、トランスクリプトームとメタボロームの統合解析を用いて、硫黄・窒素栄養と二次代謝の制御機構を解明しています。代謝工学への応用を視野に入れ、遺伝子機能の解明や新たな代謝経路の同定を進めています。