東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
教授の研究室は、微生物由来の天然物質の生合成機構に焦点を当てており、特に窒素-窒素結合を含む希少な機能性基を有する新規天然物の発見とその生合成酵素の解明を主な研究テーマとしています。特に、ジアリール化反応を媒介する未知の酵素系や、アミノ酸キャリアタンパク質を介する非タンパク性アミノ酸の生合成機構の解明に貢献しています。また、ペプチドのサイクリック化を効率的に行うチオエステラーゼを用いたケミカル・エンzymアティクス法の開発も進めています。
岩瀬英司教授の研究室では、スマートマテリアルとマイクロ・ナノ加工技術を融合した新規デバイスの創出を目的としています。特に、形状記憶ポリマーを用いた4Dプリントや、折りたたみ構造を有する伸縮性発電素子、磁気誘導による階層的バッチアセンブリ技術の開発が特徴です。また、膜の応力崩れを抑える構造的サポート設計や、液体金属を用いた低抵抗接続技術の開発も進めています。これらの研究は、次世代の柔軟・伸縮性電子デバイスやスマートマテリアルの実用化に貢献しています。
Ryosuke Tateishi教授の研究室は、肝細胞癌(HCC)の治療成績と予後予測に関する包括的研究を推進しています。特に射頻電波焼灼術(RFA)の長期的有効性や、体組成(サルコペニア、内臓脂肪蓄積など)が予後に与える影響を解明しており、BMIに頼らない個別化医療の基盤を築いています。また、日本人特有のHCCリスク要因や腫瘍マーカーの予後予測能についても、臨床的・疫学的アプローチで革新的な知見を提供しています。
川崎正宏教授の研究室は、宇宙初期状態における素粒子物理学と宇宙論の交差点に焦点を当てた研究を展開しています。特に、ビッグバン核合成(BBN)における不安定な高エネルギー粒子や超対称性粒子の影響を精密に解析し、観測される軽元素の宇宙初期生成メカニズムを解明しています。また、重力子や軸子、スモール・エクストラ・ボソンといった新物理粒子の生成とその宇宙論的影響についても、最先端の数値計算と理論的枠組みを用いて研究を進めています。
Raghab Ray教授の研究室は、マングローブ生態系における炭素循環に注目し、特に「ブルーカbon」の一部である「アウトウェリング」(有機炭素の海洋輸送)や大気二酸化炭素上昇に伴う炭素貯蔵の変化を、モデル化と現場観察を融合して解明しています。主にベングル湾やサンダーバンズ、フランスギアナのマングローブを対象に、溶解・粒子状有機炭素(DOC, POC)や無機炭素(DIC)の時空間的動態を多スケールで解析しています。また、高潮やサイクロンなどの自然災害が炭素循環に与える影響や、人間社会と自然の共存の在り方も併せて探求しています。
Sugita教授の研究室では、手術中の生体組織、特に皮質骨における熱傷の発生を防止するための熱伝導解析と温度予測モデルの構築を主眼としています。特に人工関節置換術におけるドリルやキリによる骨切りの際の温度上昇を理論的・実験的に解明し、手術の安全性向上を目的としています。熱的ストレスが骨細胞に与える影響を評価するための高精度な熱モデル開発が進んでいます。
安正教授の研究室は、気候変動に伴う洪水リスクや森林破壊といった環境危機に直面する地域社会の対応を、地域レベルの実態に即した視点から分析しています。特に、洪水早期警戒システム(FEWS)の運用状況や、森林政策の乱用が人間の安全保障に与える影響を、現地調査とグリーンクライム理論を融合して解明しています。また、公的支援が不可欠な防災・適応政策の受容メカニズムについても、住民の意識や行動の背後にある要因を社会的・制度的視点から探求しています。
稲の栽培種化と花時期制御の分子機構を解明する研究を展開しています。特に、種子の破砕(落下)の消失が栽培種化の鍵となるqSH1遺伝子の機能や、光周期に応じた花成制御におけるフィトクロムと生物時計の相互作用を分子レベルで解明しています。また、花成を制御するCCTドメインを有する転写因子の機能や、遺伝子発現の日周期リズムのフィールドでの意義についても、大規模なトランスクリプトーム解析を用いて研究を進めています。
Yuya Domoto教授の研究室では、金属と有機リガンドの協同的協下反応に基づく高度に秩序だてられたナノ構造の設計と制御を柱としています。特に、アセチレンπ協下と金属-ヘテロ原子協下の協調的相互作用を活用し、立方体やトライアングルプリズム型の多面体フレームワークを精密に合成しています。また、光刺激や反応条件の制御により、自己集合によるスピンや螺旋性の制御も達成しており、機能性ナノ材料の創出を目指しています。
東内紀光教授の研究室では、分子の自己集合と超分子相互作用を制御することで、固体状態における発光特性を精密に設計する研究が進められています。特に、ナフタレン誘導体のπスタック構造や有機塩を用いた超分子自己組織化によって、発光色の大幅なスフットや発光強度の向上を実現しています。水分子の刺激に対する応答性発光や、キラルな1次元ラダーネットワークの形成など、機能的で動的な超分子アーキテクチャの創出が特徴です。
安和田啓和教授の研究室は、津波災害のメカニズム解明と被害低減に向けた実地調査・データ分析を柱としています。特に2011年東日本大震災における津波の浸水深と建物損傷の関係をもとに、構造的脆弱性を定量化する破壊確率関数(fragility curves)の構築を進めています。高精度なフィールド調査データを基に、津波の動水力学的特徴と建物損傷の相関を解析し、今後の防災対策や都市計画に資する知見を提供しています。
Yasuhiko Takegami教授の研究室は、主に股関節疾患の治療法に関する臨床的研究を展開しています。特に、大腿骨頭壊死に対する曲線的幹部内反骨切り術(CVO)の長期的成績や、その術後変形に対する人工股関節置換術の成績評価に注力しています。また、インターネット上の医療情報の質の評価や、先天性股関節インプラント術後の合併症管理についても、臨床的・疫学的視点から研究を進めています。
Watanabe教授の研究室は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の発症メカニズムに焦点を当て、ミトコンドリア関連膜(MAM)やシグマ1受容体、Cystatin C、TDP-43の異常凝集、神経保護的タンパク質(Neuroglobin)の機能解明を通じて、神経変性の分子機構を解明しています。特に、遺伝子変異に起因するALSの病態と、細胞小器官の機能異常・タンパク質の不正な凝集が神経障害に与える影響を、遺伝子編集マウスモデルや細胞系を用いて解析しています。SIRT1の活性化やCysCの神経保護作用といった、治療的アプローチの可能性も併せて探求しています。
Yasunari Sakai教授の研究室では、神経発達障害の共通する病態メカニズムを解明するため、遺伝子間のタンパク質相互作用ネットワークを構築し、自閉スペクトラム症候群(ASD)関連遺伝子の機能的連関を解析しています。また、モデルポテンシャル法を発展させ、原子や分子の電子構造を高精度かつ効率的に計算する理論手法の開発も進めています。特に、重い原子を含む分子系における計算コストの低減と、実験的・理論的基準と一致する高精度な電子状態の再現が特徴です。
Tachibana教授の研究室は、緑茶に含まれるエピガロカテキンガレート(EGCG)の生理的・薬理的機能に注目し、特に細胞表面に存在する67-kDa lamininレセプター(67LR)をEGCGの受容体として同定。この受容体を介したEGCGのシグナル伝達機構の解明を通じて、がん予防や炎症制御の分子機構を解明している。また、脂質ラフトを介した免疫応答制御や、ERK1/2経路の阻害作用など、EGCGの多様な生物学的機能のメカニズムを解析している。
Yuko Okamatsu-Ogura教授の研究室は、褐色脂肪細胞とビーゲット脂肪細胞の発生・機能・代謝制御を解明するため、分子生物学的・細胞生物学的アプローチを用いています。特に、ストレスや寒冷刺激に伴う褐色脂肪組織の増殖・活性化機構、およびUCP1を介したエネルギー消費の調節メカニズムに注目しています。また、加齢に伴う脂肪細胞の機能低下や、ホルモン(レプチン)がエネルギー動態に与える影響についても、遺伝子欠損モデルを用いて解明を進めています。
Ichiro Daigo教授の研究室は、鉄鋼リサイクルにおける不純物の蓄積とその環境影響を解明するため、動的モデルと材料バランス分析を駆使したマクロスケールの資源循環評価を展開しています。特に、使用中在庫や休眠在庫(hibernating stock)の動態、およびリサイクル過程におけるトレイサ元素の影響が鋼の特性に与える影響を、国際比較を含め詳細に分析しています。これにより、循環型社会の実現に不可欠なリサイクルの限界と持続可能性の評価が可能になります。
竹田久志教授の研究室は、酸化物薄膜および超格子構造を用いた機能性酸化物材料の開発を主眼としています。特に、ペロブスカイト型酸化物を用いた人工的超格子(dielectric superlattices)の設計・成長技術に磨きをかけており、高誘電率と高い熱安定性を実現しています。Pulsed laser ablation法を用いた高精度な分子層成長と、界面に発生する応力による結晶構造制御が特徴です。これにより、低温でも高品質な鉛チタン酸バナジン酸化物やバナジウムチタン酸化物薄膜の形成に成功しています。
Takuya Katashima教授の研究室では、ポリマーゲルの力学的・平衡的性質に着目し、特に Tetra-PEG ゲルを用いたモデル系を通じて、ネットワーク構造と物性の関係を分子レベルで解明しています。特に、スワーリング比や弾性率の相転移的挙動、および一時的架橋による粘弾性挙動のメカニズムを、実験的手法(SPR、粘弾性測定)と理論モデル(Obukhovモデル、Flory–Rehner理論)を融合して解明しています。また、ゲルの構造不均一性や鎖のスーパーコイル構造が物性に与える影響にも注目しており、ゲルの物性制御に向けた基礎的知見を提供しています。
神崎知哉教授の研究室は、港湾・物流インfraの政策的課題に焦点を当て、コンテナ港の統合・民営化、国際的貨物輸送の信頼性、複数港間の貨物配分行動の分析を柱としています。特に、複数の港が存在する地域における港の選択行動や、時間的ばらつきが貨物コストに与える影響を、シミュレーションや実証データを用いて解明しています。近年は、ブロックチェーンやAI技術を活用したサプライチェーンの持続的・効率的運営の仕組みについても探求しています。