東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Yasuo Mori教授の研究室は、好酸球や赤血球の発生経路の解明に注力しており、造血幹細胞から分化する特定の前駆細胞を希少細胞として精製・同定する技術的・生物学的アプローチを展開しています。特に、好酸球前駆細胞(EoP)や赤血球前駆細胞(hEP)の同定は、好酸球増加症や貧血、骨髄異症症候群などの血液疾患の病態解明と治療戦略の確立に貢献しています。また、造血幹細胞移植後の合併症としてのHHV6感染や真菌症のリスク要因の解明にも取り組んでおり、臨床的応用に直結する研究が特徴です。
アタ・アディティヤ・ワルダナ教授の研究室は、食品の品質保持と安全性向上を目的としたバイオマテリアル、特に食用コーティングとナノコンpositeフィルムの開発を主な研究分野としています。キトサンやペクチンを基盤にしたフィルムにナノ粒子や精油を組み込み、抗菌性・防湿性・安定性を向上させる研究が進められています。特に、セルロースナノファイバーを用いたPickeringエマルジョンや、植物由来精油を効果的に封入する技術が特徴です。
Thinh Van Nguyen教授の研究室は、環境汚染とその浄化技術、特に土壌中の重金属汚染の状況解明と効果的な除去手法の開発を柱としています。主にベトナムの河川・汽水域や農業地帯におけるヒ素、カドミウム、クロムなどの重金属の挙動とその生態的・農業的影響を、化学的・生態学的アプローチで解明しています。また、重金属の抽出に有機酸を用いたバイオレメディエーション技術の開発も進め、持続可能な環境回復手法の確立を目指しています。
Chie Nakajima教授の研究室は、結核菌の新種・新株の同定とその病原性・感染メカニズムの解明を柱としています。特に、マラリア菌科に属するMycobacterium orygisの発見や、ヒト・家畜・野生動物間の感染経路の解明に貢献しています。また、イヌバエやマダニの生理的・分子的メカニズムを解明する研究を通じて、感染症の予防や新薬開発に繋がる基盤を構築しています。
Hidenori Noguchi教授の研究室は、界面における水の構造と動態、特に電極・電解質界面における分子レベルの界面反応機構を、非線形光学分光法(SFG、表面増強ラマン分光など)を用いて解明しています。主にプラチナや金などの電極表面における水の配列や溶媒化構造の電位依存性、およびリチウム金属電池や燃料電池の界面で生じる固体電解質界面(SEI)形成のメカニズムを、実時間・分子解像度で解明しています。特に、界面水の「氷様」・「液様」構造の分離とその制御が、エネルギー変換効率の向上に不可欠であると捉え、基盤的知見の構築を進めています。
Yoshihiko Arao教授の研究室では、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)やグラフェンをはじめとする先端複合材料の成形・特性評価・応用に向けた基礎的研究を進めています。特に、湿度・温度環境下におけるCFRPの寸法安定性や応力緩下挙動、グラフェンの高収率・高品質な液体中剥離プロセスの確立が主な研究テーマです。また、複合材料の構造的挙動を高精度に予測するための理論的・実験的アプローチも展開しています。
Tamura教授の研究室は、心停止後の脳障害のメカニズム解明と治療戦略の確立を目的としており、特に酸化的な損傷と炎症反応に注目した新生児・成人における心停止後症候群の病態生理を解明しています。分子水(ヒ素)を用いた酸化ストレス抑制効果の臨床的有用性や、自動瞳孔計測による神経予後予測の可能性についての研究が進んでいます。また、腎機能低下と神経予後との関連についても、臨床的疫学的アプローチを通じて検証しています。
Yonghee Kim教授の研究室は、核エネルギー分野における革新的な炉設計と核物性の解明を柱としています。特に、溶けにくいボロンを不使用とした小型 modular レアクター(SMR)の開発や、超臨界CO2冷却方式を用いたマイクロモジュラーレアクター(MMR)の neutronics 的最適化に注力しています。また、素粒子物理学的視点からも、重味クォークを含む四クォーク状態のエネルギー準位の解明にも取り組んでいます。
Minsu Han教授の研究室は、ナノ構造材料の設計と創出に焦点を当てており、特に近赤外吸収性の透明な光熱変換材料や、メソポーラス構造を有する金属・半導体薄膜の溶液プロセスによる創製を主な研究テーマとしています。高透過率と高い光熱変換効率を両立する新規イオン液体材料の開発や、電極法を用いたナノポーラスバイスチルフェニッド膜の精密制御も進んでいます。環境に配慮した農業と生態系の関連性についても、バイオインジケーターとしての無脊椎動物のモニタリングを併せて行っています。
大迫隆史教授の研究室は、気候変動のメカニズムを解明するため、気候モデルを用いた数値シミュレーションを柱としています。特に、最後の氷期後期における北大西洋回旋環流(AMOC)の急激な変化や、南極氷棚の底部融解メカニズムの解明に注力しています。また、極域の水素同位体比を用いた気温再構成の信頼性向上についても、大気・海洋循環の変化が同位体-温度関係に与える影響を解明しています。
Daiji Kawaguchi教授の研究室は、労働経済学の分野に焦点を当てており、特に自己労働者としての働き方、賃金の名目的剛性、最低賃金の雇用への影響、国際的結婚移住、および若年層の雇用機会の長期的影響について、豊富なパネルデータを用いて実証的・理論的分析を進めています。特に、経済的制約や社会的制度が個人の労働意思決定に与える影響を、国際比較や時間的変化の視点から解明しています。
Takashi Tsuboi教授の研究室は、神経細胞とグリア細胞の相互作用、特にアストロサイトの機能的役割と神経・内分泌系におけるシグナル伝達メカニズムに焦点を当てています。特に、膵島β細胞におけるインスリン分泌の制御機構、分泌小胞の膜融解と再取り込みの分子機構、ならびにRab GTPaseやSNARE関連タンパク質の機能解明を進めています。細胞内Ca²⁺やミトコンドリア機能との関連を含め、代謝・神経・内分泌系の統合的制御を解明する国際的水準の研究が展開されています。
Kazuaki Kato教授の研究室では、自己修復性や動的挙動を示す高分子ゲル、特にスライドリングゲルと呼ばれるポリロタキサン系ゲルの構造・物性関係を解明しています。特に、鎖のスライド運動がもたらす力学的・粘弾性的特性の制御に注目し、分子設計による「リングの圧力」の制御や、反応条件の最適化による新規ポリロタキサンの合成を進めています。これにより、従来のエラスマーと異なる力学的挙動を示すスマートゲルの創出を目指しています。
R. Uday Kiran教授の研究室は、時間的・頻度的特性を持つデータから有用なパターンを抽出するための新規な頻度パターンマイニング手法を研究しています。特に、レアアイテムや部分的周期的パターン、定量的時間データにおけるファジィ頻度パターンの抽出に注力しており、計算コストの削減と精度の向上を図っています。また、多最小サポートや最大頻度パターンの概念を応用し、膨大なパターンの発生を抑える効率的アルゴリズムの開発も進めています。
Matano教授の研究室は、プリマトゥスザルを用いたHIV類似ウイルス感染モデルを基盤とし、特にサイトトキシックTリンパ球(CTL)のウイルス制御機能を解明する研究を推進しています。特に、SIVやSHIVに感染したマカクザルにおけるT細胞応答の役割や、効果的なAIDSワクチンの開発に向けた免疫応答の持続的制御機構を解明しています。また、最近ではSARS-CoV-2の非スパイク抗原を標的にする鼻内ワクチンの有効性についても、非ヒト霊長類モデルを用いて評価しています。
Bartosz Regula教授の研究室は、量子資源理論の基盤をなす数学的構造とその応用に焦点を当てており、特に量子もつれや量子コherenceの操作・測定に関する一括的かつ包括的な枠組みの構築を進めています。主な研究は、有限回の状態コピーにおける量子資源の効率的抽出(特にコヒーレンスの集合的抽出)、自由操作のクラスに依存しない普遍的な資源測定の定式化、および量子情報理論における熱力学的類似性の限界解明に向けた理論的探求です。これらの研究は、量子技術の実用的限界を解明し、次世代の量子通信・計算の基盤を築くことを目指しています。
小崎耕之介教授の研究室では、有機金属化学と触媒反応の融合を軸に、新しい金属錯体を金属有機フレームワーク(MOF)内に効果的に結合する手法の開発を進めています。特に、不斉反応や酸化的な変換を実現するための高機能性触媒系の設計に注力しており、分子酸素を酸化剤とする環境に優しい酸化反応や、不斉アルドール反応、C–Hアルキル化反応の開発も顕著です。これらの研究は、有機合成の効率化と持続可能性の両立をめざした先端的で実用的価値の高い触媒技術の構築を目的としています。
林文理教授の研究室は、土壌の微視的挙動と破壊メカニズムの解明を柱として、粒状材料の破壊過程における音響エミッション(AE)を活用した粒子間相互作用の可視化・定量的評価を進めています。特に、乾燥・飽和状態のサンゴ砂やセメントで固化された砂を対象に、三軸圧縮試験とAE測定を融合した実験的手法により、粒子の粉砕や並び替えのメカニズムを高周波AE信号と照合して解明しています。また、破壊の進行を3次元で追跡するAEソース追跡技術の開発も進めており、地盤工学分野における破壊予測の基盤を築いています。
当研究室は、環境DNA(eDNA)を活用した生態調査の高度化をめざしており、特に河川や湖沼などの水生環境における生物多様性のモニタリングに焦点を当てています。ddPCRを用いたeDNA定量法の開発や、eDNA濃度と生物個体数・生物量との関係解明が主な研究テーマです。また、eDNAメタバーチャーリングを用いた魚類群集の調査と、従来の捕獲法と照合する信頼性の高い評価手法の確立を目指しています。
田崎悠也教授の研究室は、場の理論におけるトポロジカルな性質とその物理的実現を、主に高エネルギー物理学と統計力学の交差領域で探求しています。特に、't Hooft異常や高階ホモロジー対称性を用いた真空構造の制約、ゲージ理論におけるトポロジカルな位相的性質の解明が中心です。Lefschetz-thimble法を用いた複素的鞍点に基づく物理量の計算手法の開発も進めており、フェルミオンの符号問題への応用も視野に入れた先進的で理論的で実用的意義を持つ研究を展開しています。