東京大学、京都大学、大阪大学など日本QSトップ10大学の研究室情報です。
Ryohei Morita教授の研究室では、光子結晶を用いた新規な半導体レーザー技術の開発に注力しています。特に、大出力・高効率・高帯域幅を実現するフォトニクス・クリスタル表面発光レーザー(PCSEL)の設計・実装・応用を主な研究テーマとしています。高周波数帯域、狭線幅、短パルス発振、直接変調特性の向上を図り、自由空気中通信や高精度リモートセンシングへの応用をめざしています。
Mihoko Maruyama教授の研究室は、結晶成長の制御とそのメカニズム解明を柱としており、特に生物由来のキラル分子がカルサイト結晶の成長に与える影響や、メタスタブル相の選択的結晶化に向けた新規プロセス開発を進めています。レーザー照射や超音波を用いた非破壊的・精密な結晶制御技術の開発を通じて、医薬品の多形制御や腎結石の形成機構解明にも応用しています。結晶の表面ステップの速度測定や、微小スケールでのタンパク質分布の可視化技術も併用し、物質のナノスケール挙動を解明する多角的アプローチを展開しています。
Jenn-Ming Song教授の研究室では、鉛フリーはんだ接合部の機械的挙動と界面インタメタルリック化合物(IMC)の特性に注目し、特にSn-Ag-CuやSn-Zn系はんだとCu・Ag端子間の界面挙動を、応力速度の違いを考慮して評価しています。Gaを添加したSn-Zn合金の微細組織と熱・機械的特性の変化についても、固溶強化や凝固挙動の変化を解明しています。主な目的は、高信頼性な電子実装材料の開発と、接合界面の破壊挙動のメカニズム解明です。
Hayakawa教授の研究室では、自己組織化を駆使したナノスケール構造の制御とその応用に注力しています。特に、ブロックコポリマーを用いた薄膜における周期的ナノ構造の形成や、酸化・エッチングを経て安定な酸化ケイ酸マスクを形成するプロセス開発が特徴です。また、π共有性を有するオリソチオフェンを含むコポリマーを用いた、電気的・光学的特性を併せ持つ機能性ナノアーキテクチャの創出も進めています。
Yuuki Sugawara教授の研究室は、バイオマテリアルの凍結保存技術と、持続可能な水素エネルギーの実現に向けた電気触媒開発を柱としています。植物細胞の液体窒素凍結保存技術の確立や、非白金族金属を用いた高効率な水素・酸素発生反応触媒の開発が進んでいます。特に、スルホキシドや糖を用いた細胞保護、およびペロブスカイト酸化物を前駆体とするレニウム系触媒の創出が特徴です。また、フルーレンの光誘導機能化や、DNAを用いたスマートポリマーの温度応答性制御の研究も展開しています。
大浦康彦教授の研究室は、超臨界流体を用いたナノ粒子の合成・洗浄プロセスに注力しており、特に超臨界二酸化炭素(scCO₂)を用いた溶媒フリーで環境に配慮したナノ材料創製を主眼としています。金属酸化物や銀ナノ粒子のサイズ制御、表面修飾、効率的洗浄技術の開発を通じて、産業応用に向けた持続可能性と高性能を両立する技術革新を目指しています。近年では、機械学習を活用した溶媒・修飾剤のスクリーニング手法の構築も進めており、プロセスの最適化に貢献しています。
O Minho教授の研究室は、半導体パッケージや電子部品における接続界面の信頼性を高めるために、金属間化合物(IMC)の成長機構と反応拡散挙動を、実験的手法と数値モデルを組み合わせて解明しています。主にCu/Sn、Co/Sn、Au/Al、Co/Znなどの体系を対象とし、固体状態における拡散・反応機構、Kirkendall効果に伴う空孔の生成、界面の微細構造変化を詳細に分析しています。特に、IMC層の厚さと時間の関係から反応制御機構を特定し、電子材料の寿命予測やプロセス最適化に貢献しています。
石尾武彦教授の研究室は、ゲノム生物学と進化ゲノミクスを柱に、ヒトとチンパンジーをはじめとする霊長類のゲノム比較を通じて、人間特有の遺伝的特徴の解明を進めています。また、発酵酵母の系統的・遺伝的起源の解明にも注力しており、特にラージャービール酵母の進化歴を次世代シーケンシングを用いて解明しています。これらの研究を通じて、ゲノムの構造的多様性とその進化的意義を解き明かすことを目指しています。
Loi Tonthat教授の研究室では、磁気ヒューパーテルミア(磁気熱線治療)を基盤としたがん治療技術の開発を主眼としています。特に、自己制御型加熱メディエーター(FILCT)の開発や、金被覆ナノ粒子を用いた高精度な温度制御・測定技術の確立が進んでいます。また、臨床応用に向けた腎臓除去性や診断・治療の両能性(Theranostics)を持つFe3O4@Auナノ粒子の合成と評価も行っています。さらに、磁気免疫アッセイを応用した口腔内細菌の迅速検出技術の開発も進めています。
長谷川教授の研究室では、芳香族環の立体的・電子的特徴を模倣する「くびれ構造」を有するキラルな多環体(cubane, cuneaneなど)を新規生薬的骨格として開発しています。特に、ベンゼン環の生物等体としての応用を狙い、反応の選択性と効率性を高める新規酸化・転位反応の開発が中心です。室温・常圧下で実現する一括反応系や、遷移金属・有機触媒を用いたC–H活性化・酸化反応の開発により、医薬候材料の設計に貢献しています。
Hiratsuka教授の研究室は、がん末期における予後予測と緩和ケアの質の向上を目的としており、特に患者の生死予測に関する認識のズレや医療者とのコミュニケーションのあり方を解明しています。日本と韓国を比較した国際的・文化的な視点からの予後予測ツールの有効性評価や、精神的安らぎに寄与する要因の特定にも取り組んでいます。医療現場における意思決定支援のための客観的かつ文化的に配慮された予後情報の提供方法の確立が、今後の研究の柱です。
Kazuhiro Nawa教授の研究室では、強相関電子系やフラストレーテッドスピン系に注目し、高圧下や準一次元的構造を有する磁性体を対象に、電子相関、スピンギャップ、フラストレーションに起因する非古典的磁気秩序やエキゾチックなスピン状態の解明を進めています。特に、遷移金属ハライドや金属酸化物を用いた新相の創出と、核スピン緩和、NMR、中性子散乱、熱力学測定を組み合わせた多角的・高精度な物性解析が特徴です。これらの手法を通じて、非フェルミ液体的性質やスピンオン連鎖、スピン液体的挙動に類似した状態の実現を解明しています。
Yongbing Shen教授の研究室では、分子磁性体と電気伝導性を併せ持つ新規機能性材料の設計・合成を柱としています。特に、3次元的な金属有機フレームワークや協会性配位子を用いた単分子磁石(SMM)や単イオン磁石(SIM)の開発が進んでいます。電気化学的合成やドーピング制御を活用し、磁気的性質と電気的性質の協調を実現する材料の創出を目指しています。
Xue Jia教授の研究室は、データ駆動型材料科学を基盤とし、特に機械学習を活用した熱電材料および電気触媒の創出を主な研究方向としています。半ヘスラー系熱電材料の効率的探索や、酸性条件下でも安定な低コスト金属酸化物触媒の設計に取り組んでおり、計算科学と実験のフィードバックループを構築した閉ループ型の材料開発プロトコルを構築しています。特に、半教師あり学習や高次元データ解析を用いた材料性能の予測・スクリーニングが特徴です。
山口恒義教授の研究室は、物性物理学と計算化学の分野において、磁性体やイオン液体、溶液中における分子動態のメカニズムを解明することを主眼としています。特に、リチウムイオン電池や次世代エネルギー材料に応用可能なイオン液体の流動・輸送特性や、スピン・振動・電子状態の相互作用が生じる強相関系の理論的解析が特色です。また、レーザー分光法や分子動力学シミュレーションを用いた、励起状態における溶媒効果や振動分光の解明も進めています。
Fumiharu Ohka教授の研究室は、脳腫瘍、特に膠腫瘍(glioma)および髄膜腫瘍(meningioma)の病態メカニズムを解明することを目的としています。特に、治療抵抗性のメカニズムとしてのMGMTプロモーターのメチル化、がん幹細胞(GSCs)、血脳関門の役割、およびIDH状態に伴う腫瘍の分子的特徴に注目し、個別化医療に繋がる新規治療標的の同定を目指しています。最近では、脳腫瘍の三次元オルガノイドモデルの構築により、腫瘍微小環境や薬剤反応の解析を進めており、臨床応用に向けた基盤を強化しています。
Masaaki Machino教授の研究室は、頸椎症性脊髄症や頸椎脊髄損傷の病態解明と、その治療成績の向上を目的とした臨床的・画像診断的研究を主軸としています。特に、頸椎の sagittal alignment や運動域(ROM)の維持、MRI所見と神経症状の関連、糖尿病が脊柱管形成術の予後に与える影響など、高齢者や合併症を有する患者における治療意思決定の根拠を提供する研究が進んでいます。また、画像診断技術の応用を活かした客観的評価手法の開発にも注力しています。
高橋博一教授の研究室では、植物の根や胚軸における代謝・形態形成の分子機構に注目し、糖代謝やホルモン(エチレン・サイトカイニン)の制御が根の可塑性や発芽・発根に与える影響を解明しています。特に、嫌気的条件下でのアルコール発酵やアポトーシスの制御、Sucroseのシグナル伝達が根・茎の構造形成に与える影響を、マロウやトマト、トウモロコシをモデルに分子遺伝学的手法で解析しています。
Aoki教授の研究室は、がんの発癌機構を解明するため、PI3K-Aktシグナル伝達経路の機能とその異常によるがん化のメカニズムを主な研究テーマとしています。特に、p3kとAktのオントロジックな活性化が細胞の異常増殖を引き起こす仕組みや、FoxO1などの腫瘍抑制性転写因子の制御、翻訳調節因子(S6K、4E-BP1)への影響を解析しています。また、腫瘍抑制因子のスプライシング制御や、EMT関連遺伝子のスプライシング制御(例:CD44)に関連するHNRNPLLの機能についても解明を進めています。
Hayashi教授の研究室は、ポリイミド膜のカーボナイゼーションを応用した炭素分子ふnow膜(CMS膜)の開発に注力しています。特に、アルミナ支持体上に形成したBPDA-pp'ODA系ポリイミド膜を高温処理することで、エチレン・エタンやプロピレン・プロパンの分離に優れた透過性能と選択性を実現しています。酸化処理や熱履歴の制御による膜の耐久性向上や、反応条件の最適化による分離性能の向上も重要な研究テーマです。